top of page

特集記事 ソプラノ歌手宮地江奈に迫る

皆様こんにちは。鶴見オクトーバーコンサート運営事務局です。

今回は鶴見オクトーバーコンサート唯一の女性出演者であるソプラノ歌手 宮地江奈さんのインタビュー記事を掲載させていただきます。若く美しく、そしてこれからさらに多方面で活躍されるであろう彼女にお話いただきました。

 

ソプラノ歌手をめざしたきっかけ

(2016年9月11日大本山總持寺にて撮影)

 3歳からピアノを習っていて、小学生のときには”将来は音楽大学に行く”と漠然と思っていました。 しかし、中高一貫である東洋英和女学院へ入学し、部活でミュージカルに出会い、歌うことの楽しさを知りました。  プロテスタント系の学校だったので、毎朝の礼拝、季節ごとの行事などで賛美歌や聖歌を歌い、生活の中に音楽があふれていました。  いつの間にかピアノよりも歌う時間が増えていき、高校に上がる頃には声楽で音大受験をする決心をしました。  高校三年生になり周りは一般大学受験モードの中、歌とピアノのレッスン、さらに週4日のソルフェージュのレッスンに行き、教科書より楽譜とにらめっこして、まさに異端児でした(笑)。 学校の勉強との両立は大変でしたが、それも今ではいい思い出です。

表現の基礎は「オペラ」

 国立音楽大学に合格し、音大生活が始まりました。重唱やオペラに興味があった私は、当時の声楽の先生からの「どんな歌を歌っていくにしても、オペラを通して学んだことは何一つ無駄にならない。歌曲を歌う上でも、表現の幅を広げてくれる。」という言葉に後押しされ、オペラ・ソリストコースに入りました。このコースでの2年間を経て、大学院もオペラ科に進学し、憧れだった大学院オペラにも出演して、本当に濃い時間を過ごしました。中学で知った、仲間と一つの舞台を作り上げる喜びが、今でも私のオペラへの思いの根底にあるような気がします。

呼吸と感情がつながった時に

 今追求していることの一つは役柄を演じるための呼吸。呼吸が正しくできなければ、次に歌う音楽の表現がうまくいきません。  さらに自分だけでなく、共演者の呼吸を一緒に感じられるときに、音楽も表現もさらに豊かなものになっていくと思います。  しかし気合いで頑張って上手くいくことではないので、自分の感情と呼吸が上手く繋がり、それにより声が生まれ、共演者とも同じ呼吸感で歌い演じられるようになるように、さらに修行あるのみです。

憧れのイタリア留学へ

 今回研修の一環で、3週間ほど、ミラノ・スカラ座のオペラ研修所にて学ぶ機会をいただきました。技術的なことはもちろんのこと、やはりオペラ発祥の地であるイタリアで、イタリア人と同じ空気を吸い、同じ言葉を話し、同じ食事をし、同じ時間を過ごすことで、オペラでの表現の幅を少しでも広げたいですね。日本人であるという壁を、一枚でも取り払えるような瞬間があれば嬉しいです。

ソプラノ 宮地江奈

 

 宮地江奈さんのさらなる躍進が楽しみですね。彼女にはミラノ・スカラ座での研修を終えた帰国後、最初の演奏会として鶴見オクトーバーコンサートに出演いただきます。若きプリマドンナ宮地さんの輝きを、10月16日の本コンサートで是非ご覧ください。

宮地江奈(ソプラノ)

東京都出身。東洋英和女学院高等部卒業。国立音楽大学卒業、オペラ・ソリストコース修了。同大学院音楽研究科修士課程声楽専攻オペラコース終了。学内選抜試験の成績により、2011年には『Vocal Concert』『ソロ・室内楽定期演奏会~秋~』等に出演。2013年度大学院オペラにて『コジ・ファン・トゥッテ』のデスピーナにてオペラデビュー。第32回ソレイユ音楽コンクールで審査員奨励賞受賞。二期会研修所マスタークラス修了時に、優秀賞、並びに奨励賞受賞。現在は新国立劇場オペラ研修所に在籍しながら、様々な音楽活動を行っている。二期会会員。

注目記事
最新記事
アーカイブ
タグで検索
まだタグはありません。
フォロー
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page